▼cast
秋音 星羅(あきね せいら)女18
結季 歩硝(ゆいき ほがら)男19
天城 詩烏(てんじょう うたがらす)男40
▼本編
歩硝「到着っと。」
星羅「うわぁ。。秘密基地みたい。」
歩硝「家だよ。俺はここを拠点に生活してるんだ。」
グサッ(歩硝と星羅の間に氷針が降ってくる)
星羅「きゃぁ!!」
歩硝「..まったく。あの人は...もー!!詩烏さん!!危ないでしょー!」
星羅「う、うた、がらす??」
詩烏「ハハハッわりーわりー。坊主がめんこい女御をつれとるなーと思いよったら手が滑ったわい。」
歩硝「あぶないでしょー!!」
詩烏「だから悪いと詫びを入れたであろう?聞こえんかったか?わりー。わりー。わりー。わりー。」
歩硝「あーあー。聞こえてますよ。」
星羅「あ、あの。詩烏...さん!」
詩烏「まったく..なんだい?可愛い子ちゃん。」
星羅「私、星羅っていいます。お料理、お洗濯、お掃除!なんでもします!ここに置いてくださいっ」
詩烏「おおー♪そうかそうか。」
歩硝「星羅、気にしないで。詩烏さんは俺の師匠の弟なんだ。」
星羅「そうなんだ。」
詩烏"...不思議な気配のする女だ..まったく、坊主のやつ何を考えてるんだか。"
星羅「じゃあ、私、さっそく夜ご飯作ろうかなっ!」
歩硝「おっ。わかった。台所はあっち。俺は風呂沸かしてくるから。ゆっくり作ってて。」
星羅「うんっ。」
...────────
星羅「ふんふんふん~♪」
詩烏「...。」
星羅「ん、。詩烏さん?」
詩烏「...。」
星羅「詩烏さん!」
詩烏「うるさいよ、まったく、静かにできないものかね?僕はうるさい子は一番嫌いでね。」
星羅「す、すみません。」
詩烏「フンッ。で、なんだい?可愛い子ちゃん。」
星羅「星羅です!...あの。私、聞きたいことがあるんです。」
詩烏「なにさ?どうでもいいことなら僕は答えないからね。聞いてごらんよ。」
星羅「歩硝さんのことです。」
詩烏「坊主のこと?」
星羅「普段、何をされてるんですか?」
詩烏「そうだねぇ。 いろんなこと。かな。」
星羅「いろんなこと...」
詩烏「自分のやりたいことをやるのさ。どの団体にも所属しないし、どの団体の仲間って訳でもない。そういう奴だ。」
星羅「そうなんですね。」
詩烏「興味があるのかい?坊主に」
星羅「いや!興味なんて!」
詩烏「ふぅん。」
星羅「私みたいなノーマルが、おこがましいですよね...やっぱり。」
詩烏「そうだね。」
星羅「ですよね。...あはは。やっぱり、ついてこない方が良かったのかもしれませんねっ!!」
詩烏「..それよりさ、今度は君のことを聞かせてよ。可愛い子ちゃん。」
星羅「えっ?..あ、はい。」
詩烏「どうして坊主についてきたんだい?さっきからの行動を見ていると、やはり狙いは僕ではなく坊主だね?」
星羅「ね、ねらいって...。そんな。」
詩烏「下手な演技はやめなよ。見苦しいにもほどがあるってもんさ?」
星羅「詩烏さん...」
詩烏「気安く僕の名前を呼ぶんじゃないよ。坊主は騙せただろうが、僕は君の泣き落としなんかに騙されやしないからねぇ。」
星羅「な、なにが言いたいんですか!?私は何も...」
詩烏「坊主を殺りにでも来たのか?もしそうなら、この天城 詩烏、ただじゃおかないよ?
坊主は、炎虎が置いていった大事な形見だからねぇ。君なんかに殺られるくらいなら、その前に僕が君を消してあげるよ。」
星羅「そ、そんなことしな...」
歩硝「詩烏のおっさん!!」
詩烏「おっと。」
歩硝「いくら詩烏さんでも...俺の連れに手出すのは許しませんよ!!」
詩烏「まぁまぁ。落ち着けよ。」
歩硝「落ち着いてなんか..いられっかよ!ファイアーアタック!!」
詩烏「落ち着けって言ってんのよ。..氷拳烏弐ノ八(ひょうけんがらすにのはち)」
(詩烏、歩硝の腹に殴りを入れる)
歩硝「グハッ....」
詩烏「わりーわりー坊主ー。お前が僕の言うこと聞かないから♪ちと痛かったなぁ?」
歩硝「クッ..詩烏さ.. ん」
詩烏「安心しな。ちょっと話をしていただけだよ。わざわざ危険に飛び込んでくるノーマルの女なんて、珍しいからねぇ?」
歩硝「...。」
星羅「私は..ただ人の力になりたくて..ずっと憧れだったんです!己のために戦うメイカーさん達や、国のために戦うプレイヤーさん達が。」
詩烏「ふぅん。そう。」
星羅「はい、私も、自分自身が戦えるようになりたい。大好きな仲間を守りたい..!」
歩硝「これで分かりましたか..詩烏さん」
詩烏「分かったよ。綺麗事しか言わないとんだ能天気なお馬鹿ちゃんだってことがね。」
星羅「の、のうてんき」
歩硝「詩烏さん、言い過ぎ...」
詩烏「いやぁ、疑って悪かったね。可愛い子ちゃんっ♪」
星羅「え、えっと、よかった..!」
歩硝「もー。良かったかどうかは分かんないけど...詩烏さんは昔から疑い深いんだから。俺、これでも詩烏さんのそーゆーとこ、迷惑してるんですからねー?こ、れ、で、も。」
詩烏「クスッはいはい。だから悪いと詫びているだろう?聞こえなかったのかい?」
歩硝「あー!!聞こえましたよ!聞こえました!とりあえず、これで堂々とここにいれるな。星羅。」
星羅「はいっ!よろしくお願いいたします!」
詩烏"まぁ...まだ完全に信用したなんて、そんなうまい話、有るわけがないけどね。僕は自分の領域を犯されるのが..一番嫌いなんだ。"
...─────────
詩烏「次回予告」
歩硝「え、まって..言われたじゃん!!」
詩烏「だってー、坊主が遅いんだもの♪」
歩硝「そんなぁー..!」
星羅「ハイッ!ということで..次回ですが。」
歩硝「お、次回は!?」
星羅「次回は!!襲われます!」
歩硝「...え、それだけ!?」
詩烏「また僕の領域を犯すのかい..?(ニコニコ)」
歩硝「詩烏さん、暴走しないでくださいよ..?」
詩烏「なんのことかな。」
歩硝"絶対やらかすじゃんこの人..!"
星羅「はい、ということで、そろそろ閉めますよ?」
歩硝「あ、ああ!」
星羅「それでは次回も、お楽しみに~!」
詩烏「お楽しみに~♪」
歩硝「だ、か、らー!俺の台詞ー!!!」
H29.8.9.公開
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